こんにちは、たるみです
我が家は月々1,500円は節約できます!
関西在住なら、関西電力のなっトクでんき(なっトクパック)を利用している人が多いと思います
関西電力のプラン変更(なっトクでんき→従量電灯A)で月々の電気代がどれぐらいお得になるのかグラフを使って簡単に説明します
月々の電気代の内訳は、電力料金+燃料代+再エネ代の合計で決まります
- 電力料金:最低料金+電力量料金のこと
- 燃料代:燃料費調整額
- 再エネ代:再生可能エネルギー発電促進賦課金
それでは説明していきます
なっトクでんき→従量電灯Aにプラン変更した理由
メリット金額が気づいたらマイナスに!
なっトクでんき契約者は、関電の「はぴeみる電」にログインすると、累積のメリット金額が確認できます
メリット金額とは、従量電灯Aプランから、なっトクでんきに切り替えたことによってお得になった金額のことです
22年4月を境に、なんと累積のメリット金額が減少しています!
なっトクでんきで契約して、従量電灯Aよりもお得になっていた分が、22/10にはほぼ0円になってしまいました…
もう少し細かく見るため、月別のメリット金額を確認してみます
22/4まではメリット金額が棒グラフで表示されていましたが、22/5以降は全く表示されません!
メリット金額がマイナスになると、棒グラフの表示がなくなるようです
そして、2022年10月には、従量電灯Aより847円も損していたことが判明!
つづいて、内訳を確認していきます
電気代のうち、燃料費調整額が1500円もかかっていた!
表中の最低料金、電力量料金、再エネ促進賦課金を加算した結果は、従量電灯Aが5103円、なっトクでんきが4925円です
- 従量電灯A:5103円(=341円+4086円+676円)
- なっトクでんき:4925円(=285円+3964円+676円)
この結果だけみると、なっトクでんきが178円(=5103円ー4925円)お得のはず・・・
しかし、最終的な電気料金は、従量電灯Aが5542円、なっトクでんきが6389円となり、なっトクでんきの方が、847円損になります
金額が逆転した理由は、電気料金に含まれるべき「燃料費調整額」が表に記載されていないためです!
よって、電気料金から、その他料金の差分をとると、それぞれの燃料費調整額を算出できます
計算すると、燃料費調整額は、従量電灯Aが439円、なっトクでんきが1464円になりました
- 従量電灯A:439円(=5542円ー5103円)
- なっトクでんき:1464円(=6389円ー4925円)
なっトクでんきが高くなっていた理由は、燃料費調整額の約1500円が原因です!
燃料費調整額はどれぐらいあがっているのか?
燃料費調整額は、主に燃料費調整単価(円/kWh)× 使用電力量(kWh)で決まります
燃料費調整単価(円/kWh)は毎月発表されており、従量電灯Aとなっトクでんきの単価がわかります
例えば、2022年3月分の燃料費調整単価は、従量電灯Aは2.24円/kWh、なっトクでんきは2.72円/kWhとなっています
燃料費調整単価の推移(2022年〜)
2022年1月〜2023年4月までの燃料費調整単価を調べてグラフにしました
なっトクでんきの単価が3月以降どんどん上がっています
2023年2月を境に少し下がり始めています
一方、従量電灯Aは2.24円を上限に単価を維持しているため、これ以上燃料費高騰の影響を受けていません
2023年2月からは国の補助により両プランとも単価が大幅に割引されていますが、なっトクでんきと従量電灯Aの単価の差は大きいままです
規制料金と異なり、燃料費の影響を価格に反映できる「なっトクでんき」の燃料費調整単価を考えていきましょう
従量電灯Aは「規制料金」です。
規制料金は国の許可を得ないと価格を上げられないため、燃料費高騰の影響は電力会社が吸収しています。
燃料費調整単価は高い状態を維持しそう
結論としては、今後も燃料費調整単価は高い状態を維持すると考えています
燃料費調整単価の算定方法(従量電灯Aおよびなっトクでんき)を具体的な計算を交えながら確認し、燃料費調整単価が高い状態を維持すると考えている理由を説明します
従量電灯Aの燃料費調整単価の算定方法
関西電力のHPに掲載されていて、以下の通りです
注目すべき要点をまとめると、
- 原油高騰や円安等の影響で、平均燃料価格が高くなると単価が上がる
- 平均燃料価格は上限値を設定していて、単価が上がりすぎないように調整している
です
実際に2022年12月分で計算してみましょう。
平均燃料価格は、燃料費調整単価のお知らせに小さく記載されています
2022年12月の平均燃料価格は88,600円/klで、上限値40,700円/klの2倍以上の値段です
でも上限に引っかかるので、計算すると2.24円になります
40,700[円/kl]ー27,100[円/kl] × 基準単価(0.165円)/1,000
=2.244 ≒ 2.24
※基準単価は燃料費調整単価のお知らせに記載されています
今は上限に引っかかって、単価が2.24円でキープされています
なっトクでんきの燃料費調整単価の算定方法
電気供給条件(低圧)・料金表の、別表から計算式を抜粋しました
従量電灯Aとほぼ同じですが、注目すべき点は上限値(40,700円/kl)の設定がない点です
従量電灯Aと同様に2022年12月の平均燃料価格(88,600円/kl)で計算すると、単価は10.15円となります
88,600[円/kl]ー27,100[円/kl] × 基準単価(0.165円)/1,000
=10.1475 ≒ 10.15
上限がないため、燃料費調整単価が高くなってしまいます
平均燃料価格が下がることが期待できない
原油高騰、円安等の影響で、平均燃料価格は高騰しています。
今のアメリカの利上げや、日本のゼロ金利政策を維持する姿勢を見ていると、急に円高になって平均燃料価格が下がるとは考えにくい状況です
そのため、なっトクでんきの燃料費調整価格はしばらくは高い状態を維持すると考えています
プラン比較(なっトクでんき vs 従量電灯A)をグラフで見る
なっトクでんきをやめて、従量電灯Aにプラン変更した場合、どれぐらいお得か整理しました
2022年の3月〜6月は、従量電灯Aとなっトクでんきで大差ありませんでした
しかし、2022年9月頃には500円前後の差がでてきて、2022年12月、2023年3月には1,500円〜2,000円程度の差がでています!(消費電力量が200〜300kWh程度の想定)
参考までに、近畿地方の年間平均は約342kWhです。(環境省平成29年参照)
夏・冬は使用電力量が増えますので、早めに従量電灯Aプランに切り替えることをオススメします!
従量電灯Aからなっトクでんきに戻すタイミングは?
なっトクでんきにプランを戻すタイミングとして、2パターン考えられます
どちらかというと、後者の従量電灯Aの値上げの方が現実味があるかなと思います
燃料費調整単価が安くなる
燃料費調整単価が安くなって、従量電灯Aとなっトクでんきの燃料費調整単価が近づいたらプランを戻すタイミングです
具体的には、従量電灯Aの上限値(2.24円)を目安とし、なっトクでんきの燃料費調整単価も2.24円前後になったらプラン切替を検討しましょう
燃料費、はやく安くなって欲しいですね
従量電灯Aが値上げする
関西電力が従量電灯Aの規制料金を値上げすることがあったら、なっトクでんきにプランを戻す検討を始めましょう
例えば、中国電力は規制料金の値上げを国に申請して、2023/4から約30%程値上げすることが正式に受理されました(経産省HP)
(2023/4/4 追記)
大手電力7社(北海道、東北、東京、北陸、中国、四国、沖縄)が、規制料金の値上げ幅を見直して、経産省へ改めて申請しています
ただ、関西電力を含む大手電力3社(関西、中部、九州)は、まだ申請していません
理由は、燃料費高騰の影響を受けにくい原発の発電比率が高めだからです
※燃料費高騰は、石炭・石油を使う火力発電が影響を受けやすい
大幅値上げは家計に響きますよね
ただ、電力会社が燃料費負担するのも限度があるので、いつ値上げされても仕方ありません
なお、関西電力はまだ値上げ申請していませんので、早めに従量電灯Aに切り替えるのがオススメです
使用電力量によりますが、月の電気代が2,000円〜3,000円ぐらい変わる可能性があります
2023年は電気料金が大幅値下げ(1kWhあたり7円)
従量電灯A、なっトクでんきは共に値下げの対象で、差はありません!
国の負担軽減策によって、電気(低圧)の「従量電灯A」「なっトクでんき」は共に1kWhあたり7円値下げされます!
適用期間 | 期間 | 電気(低圧) |
---|---|---|
令和5年1月使用分(2月検針分)から 令和5年8月使用分(9月検針分) | 8ヶ月間 | 7.0円 |
令和5年9月使用分(10月検針分) | 1ヶ月間 | 3.5円 |
例えば月の消費電力量が200kWh〜400kWhの場合、値下げ額は1400円〜2800円になります!
2023年は8〜9ヶ月間は電気代が約2割ほど下がりそうです!
国の負担軽減策は従量電灯Aもなっトクでんきもどちらも対象であるため、従量電灯Aへの切り替えがおすすめです
関電が電気料金メニューを見直し(23年2月14日発表)
ついに関電から値上げ発表が・・・と思いましたが、大きな影響はなさそうです
23年4月1日から電気料金が値上げ(月額92〜93円)
1契約あたりの月額料金が少し増加します
- 従量電灯Aは93円増加
- なっトクでんきは92円増加
従量電灯Aとなっトクでんきでは1円の差しかありません!
電力使用量には影響しないので、大きな差は出てきません
なお、値上げの理由は、電気料金に含まれる「送配電にかかる料金」が上がったためです
送配電にかかる料金(≒託送料金)は、関西電力が別会社(関西電力送配電株式会社)に対して支払っており、電気料金の原価の一部のようなものです
別会社が託送料金を値上げ(つまり、原価がアップ)したことに伴い、電気料金の見直しが発生しています
23年5月分料金から燃料費調整価格の上限廃止!?
燃料価格の変化を電気料金に反映させる「燃料費調整」について、5月分からは上限を撤廃するということです。
MBSニュース(配信期間2023/2/15~2023/2/20)
80万回以上視聴されたMBSニュースで、燃料費調整価格の上限が撤廃されて電気料金が更に上がるように見えますが、規制料金(従量電灯A)の上限は撤廃されません!
規制料金(従量電灯A)は経産省への申請が必要なので、すぐに値上げ発表されることはないですね!
関電のプレスリリースを確認したところ、今回燃料費調整価格の上限撤廃は、以下の一部自由料金メニューが対象でした
- 深夜電力
- 第2深夜電力
- 低圧季時別電力
- 融雪用電力
ちなみに自由料金(なっトクでんき)は元々上限撤廃されています
なっトクでんきから従量電灯Aへのプラン変更方法
具体的なプラン変更方法を紹介します
(1)電話問合せ
ダントツでオススメのプラン変更方法は、電話問合せです
以下に電話をしてプラン変更(契約種別の変更)の旨を伝えましょう
0800-777-8810
受付時間9:00-18:00(土日祝・年末年始除く)
※関西電力のお問合せページ→お電話でのお問合せ→電気ご契約のお手続き、料金・その他のお問い合わせに記載されている電話番号です
実際に電話でプラン変更できたとコメントもいただけています!
(2)メール問合せ
関電HPの電気契約に関するお問合せページから、なっトクでんきから従量電灯Aに変更したい旨を記載して連絡する
問合せしてすぐ(翌日ぐらい?)に関電から電話連絡がきて、その電話でプラン変更していただけました。
最終的に電話することになったので、(1)の電話問合せをオススメします
(3)その他の問合せ
関西電力のお問合せページから問合せをする
例えば、チャットボット経由で連絡を取り始めるのも気軽です
チャットでプラン変更できたというコメントもいただけています!
10分程度で完了し、特に関電担当者の電話連絡などはなかったそうです。
補足:電気料金シミュレーションは非推奨!!
関電HPの電気料金シミュレーションでなっトクでんきから従量電灯Aへのプラン変更は困難です
私は何度やっても上手くできず、メール問い合わせに至りました…
困難な理由は、電気料金シミュレーションでは、基本料金(燃料代除く)がなっトクでんきより従量電灯Aが高いため、プラン変更先として従量電灯Aを選択できないためです
関電担当者から電話連絡きた際に、HPからプラン変更する方法を聞いたら、電気料金シミュレーションを上手くやればできそうな感じで伝えられましたが、改めてHPを見ても分からなかったので、電話問合せがオススメです。
※もしHPからプラン変更できる方法をご存知の方がいたら、コメント頂けると助かります!
まとめ:関電「なっトクでんき」メリット金額がマイナスへ!プラン変更で電気代削減!
本記事では、燃料費高騰の影響で「なっトクでんき」よりも「従量電灯A」の方がお得であることを説明しました
またプラン変更の具体的な方法についても紹介しました
電気代を上手に節約して、家計を強くしていきましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました!
コメント
大変参考になりました!
我が家も「なっトクパック」なので、「月別のメリット額」を計算してみたところ、昨年の5月分~先月分の合計で¥8,000-以上も「損」していることが判明しました!
関電は今現在も「電気もガスもまとめてなっトク!」と宣伝し続けていますが、大いに問題があるのではないでしょうか。
ご多忙かと存じますが、「なっトクでんき」から「従量電灯A」へのプラン変更の手続きを教えて頂けませんでしょうか。何卒よろしくお願い申し上げます!
コメントありがとうございます!
¥8000は大きいですね!判明して良かったです!
プラン変更は以下がオススメです。
(1)メール問合せ
関電HPの電気契約に関するお問合せページから、なっトクでんきから従量電灯Aに変更したい旨を記載して連絡する。
https://inquiry.kepco.co.jp/app/inquiry/index/37
※私は問合せしてすぐ(翌日ぐらい?)に関電から電話連絡がきて、その電話でプラン変更していただけました。
(2)電話問合せ
0800-777-8810
受付時間9:00-18:00(土日祝・年末年始除く)
(3)その他
関西電力のお問合せページから、問合せする
チャットボット経由で連絡を取り始めるのも手軽かもしれませんね。
わたしは関電HPの電気料金シミュレーションでプラン変更を試みたのですが、何度も失敗してしまいメール問合せに至りました。
(シミュレーションをしても基本料金(燃料代除く)がなっトクでんきより従量電灯Aが高いので、プラン変更先として選択できないため)
関電から電話連絡きた際に、HPからプラン変更する方法を聞いたら、電気料金シミュレーションを上手くやればできそうな感じで伝えられましたが、
改めてHPを見直してもやはりわからなかったので、メールや電話問合せがオススメです!
早めにプラン変更手続きが完了できることを願っています!
ご丁寧に説明して頂いてありがとうございました!
ご説明の通り、「電気料金シミュレーション」では「契約種別の変更手続き」はできませんでした。
結局、電話で「契約種別の変更手続き」を行いました。関電の担当者は「従量電灯Aに変更後、燃料費調整単価の変動により料金が逆転したとしても、契約種別の変更は最低1年間、変更することが出来ません!それでもよろしいですか。」と言われました。。。2月15日(3月分)より適用されるとの事でした。(1月分だけでも2000円も損してたので、迷うことなく変更しました。)
「世知辛い世の中」ボーっとしてては損するばかりですね。
管理人さんのモットー「ちょっとした工夫で心豊かに過ごしたい!」に共感です!
これからも色んな情報を発信し続けてください!
応援していま~す!
プラン変更できて良かったです!
電話した時のやりとりまで教えていただき、ありがとうございます!
これからも頑張ります!!
私もやられましたよ!!
どうしても何度見ても表の読み方(計算の仕方)がわからず計算が合わないので、ここにたどり着きました。
「燃料費調整額」が表に記載されていなかったなんて!!
なっトクできない比較の表ですよね、こんな訳の分からない表を載せてる会社を疑いますわ。
従量電灯Aに戻しました。
コメントありがとうございます!
表は燃料費調整額を含めて、わかりやすくして欲しいですよね!
無事にプラン変更できて良かったです!
わかりやすく説明いただきありがとうございます。
ベースとなる従量電灯Aより高いなんてことあるわけがない!という思い込みで、メリット金額がマイナスになっていることを深く考えていませんでした。
「マイナスってことは得になっている」と思っていましたが、内訳を詳しく見てみると逆の意味でありマイナスは損している!ということに気付きましたので、ソッコーでここに記載いただいている電話番号に電話しスムーズに契約変更することができました。
マイナス表記するより「損しています」って書いて欲しいもんですね。
スムーズにプラン変更できて良かったです!
できるだけ分かりやすい表現を目指して欲しいものですね!
電話が混雑してつながらなかったので、チャットで変更依頼したところ、出来ました。
契約内容の確認等ありましたが、10分くらいで終了しました。
特にその後の電話確認もありません。
まさかなっトク電気の方が割高になってるとは思わず、もっと早くに変更しておくべきでした。
肝心の燃料費調整単価が載ってないなんて、関電のやり方は本当に卑怯だと思います。
こちらのサイトは、本当に分かりやすく、助かりました。ありがとうございました。
コメント&情報提供ありがとうございます!
(お役に立てたようで嬉しいです)
チャットでもプラン変更がスムーズにできて、その後の電話確認などがないというは知りませんでした!
他の方も役立つ情報ですので、本文にも当該情報を追記させていただきました!
なっトク電気の方が割高なのは、予想外ですよね!
燃料費の記載は、皆が困っているので早めに改善していただきたい・・・
こちらのサイトのおかげで従量電灯Aに変えることが出来て大変感謝してます。
時折このページを見てなっとくでんきの方が得に戻ってないか気にしてます。
めちゃくちゃ勝手な事を言いますがなっとく電気の方が得になりましたら更新よろしくお願いしますw
私もこちらのサイトを見て、2023年6月分から、なっとくパックから従量電灯Aに切り替えました。その後、2024年5月で政府の燃料補助がなくなるとのことで、今年6月分からなっとくパックへ切り替えました。しかし、8月から3ケ月、燃料費補助を復活させるとの政府報道があったので、本日、8月分から従量電灯Aに切り替える申請を関西電力に電話したところ、政府から会社へは正式連絡がきておらず、燃料補助がどうなるのかはまだ判らないので、もうしばらくしてから再度電話下さい、又、なっとくパックに契約変更後1年間は契約変更できないとのことでした。今回の急な政府の変更に対応してもらう様(1年以内の契約変更の特例)、会社の上部へ意見をあげていただく様お願いはしましたが、なっとくパックのまま変更はできそうにありません。
燃料費補助を伏せたなっとくパックのお得表示といい、今回の対応といい、関西電力の対応はお客様目線ではないですね。なんか、もやもやしたので、書き込みさせていただきました。